セネガル・保健システムマネジメント強化プロジェクトフェーズ2(インパクト評価(RBF))が始まります。

セネガルは、一人あたり国民所得(GNI)1,050米ドル(世界銀行2013年)の低所得国であり、国連開発計画(UNDP)による人間開発指数(HDI)による順位では187カ国中154位(2013年)に位置づけられるHDI低位国でもあります。セネガルは国家保健開発計画(PNDS)2009-2018及びセネガル新興戦略2014-2018において、ミレニアム開発目標の達成を目標の一つに掲げ、これに向けた取り組みを積極的に進めてきました。

しかし、5歳未満児死亡率や妊産婦死亡率は、サブサハラアフリカ平均を下回っているものの目標値には届かず、特に、基礎的保健医療サービスの向上とサービスへのアクセス拡充が喫緊の課題とされています。

このような状況の中、日本は、これまでセネガルの保健セクターに対し、「保健システム強化プログラム」のもと、「タンバクンダ州及びケドゥグ州母子保健サービス改善プロジェクト(PRESSMN)」(2009-2011年)や「母子保健サービス改善プロジェクト フェーズ2(PRESSMN2)」(2012-2017年)を通じて母子保健サービスの向上に取り組んできたほか、2007年から保健社会活動省とともにタンバクンダ州及びケドゥグ州保健システム強化プロジェクト(PARSS1)」(2011-2014年)を実施し、同2州を対象とした州医務局及び保健区レベルでの年間活動計画策定及びモニタリング評価、5S-KAIZEN-TQM、人材・医薬品・保健情報のリソース管理にかかる能力の強化に貢献してきました。

一方、セネガル政府は、PNDSの実施にかかる中期計画をより成果重視マネジメントに即した形で策定・管理していくための方針を打ち出しました。これに対し、保健社会活動省は、世界銀行・米国国際開発長(USAID)の支援の下、成果重視マネジメントを促進するツールとして「成果に基づく拠出」(results-based financing(RBF))を導入し始めています。一般に、RBFは、適切に機能すれば、現場でのサービスの質の改善やアクセスの向上、地方の保健施設への人材の定着等に効果があると考えられ、さらにPARSS1の各種成果と相乗効果をあげることも可能と期待できるものです。

しかしながら、RBFの実施方法に監視、現場の管理業務の増加やオペレーションのためのコストによる財政圧迫等、依然として課題が多くあること、また、セネガルにおいてはRBFの効果のエビデンスが十分に蓄積されていないことが報告されています。このような状況の中、今般、JICAは、パイロットプロジェクトとしてRBFの試行を行い、より良いRBFの仕組みを検討し、セネガル政府に提案することにより、将来的なセネガル全土へのRBF拡充に向けて貢献することが期待されてます。

このような状況の中、保健システムマネジメント強化プロジェクトフェーズ2の実施がセネガル政府から日本政府に対して要請され、PARSS1の成果品の改訂及び全国拡大、そしてRBFの試行実施を主なコンポーネントとする本プロジェクトの実施が決定されました。

弊社職員は、アイ・シー・ネット株式会社の補強(担当分野・インパクト評価(RBF))として、本プロジェクトに参加し、RBFの介入効果を検証するために必要なインパクト評価の実施方針とデザインの設定、ベースライン調査やエンドライン調査の準備・実施・分析等を行うこととなりました。

カテゴリー: 保健医療評価

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です